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容器は整備点検時に機械的損傷を発見したときは、「交換部品」として取り扱うように設計されている。
b. 電源の投入
以下の何れの装置もSART装置本体の電池ケース部分の底部に組み込まれている柔らかい樹脂製の半透明の「スイッチブロック」を取り外すことにより電源投入される。このブロックには「マグネット」が組み込まれており、この磁力と装置本体底部のモニター用スピーカーの近くの「マグネットスイッチ」の働きにより電源の断続が行われる。
電源が投入されると底部のスピーカー近くに配置されている「緑色ダイオード」が点灯してSARTが受信待受状態になったことを表示する。従ってこのテキストの第2部で述べる整備点検後は、半透明のスイッチブロックを通してこのダイオードが消灯していることを確認し、積付期間における電池の消耗を防がなければならない。
c. 音響モニター
何れの装置も前3.5項で解説した遭難者がレーダーの接近を探知するための上記モニタースピーカーによる「聴覚モニター」を内蔵しており、音色の違いはレーダーパルスのPRFの違いによるもので接近するレーダーの台数を知ることができる。また音の継続時間は遠近を表わし、間歇音から連続音に変化した場合は、レーダーが近づいたことを示す。整備点検時のように至近距離での機能確認の場合は、このスピーカーから連続音が出ることを確認しなければならない。
(2) 救命艇用SART
次頁の救命いかだSARTと共に改正SOLAS条約第?章(救命設備)で規定される生存艇用SARTであり、現存する装置の一例を示す。

 

 

 

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